私が勤めている会社はメーカーですが、社内のライン管理職は責任者として幾つかの国家資格を取得する必要があります。部署ごとで取得すべき資格は異なりますが、多い部署では10近くの資格を取得する必要があります。
世間で知られている資格としては、「衛生管理者」が上げられます。事業を問わず、ある一定の従業員を抱えている企業であれば、選任が義務付けられており、私の会社も同様です。
年を取ると勉強が大変
先日、最近異動してきた上司から部署における資格取得状況について尋ねられました。どうやら部署によってはライン管理署が必要な資格を取得しておらず、前部署では資格を所持している一般職の方が代わりに責任者になっていたとの事でした。
管理職は異動がありますので、前の部署では必要なかった資格が異動先の部署では必要になるケースが多々あり、40歳、もしくは50歳になってから資格取得のために勉強する人も居ます。
流石に50歳を過ぎてから新しい事を勉強するのはキツイので、私の会社では「取得が必要な資格」がリストアップされており、大体入社10年目位までの全ての資格を取得するのが目標になっています。
ただそうはいっても合格率が50%を切るものばかりなので、それなりに勉強は必要であり、入社10年目で全ての資格を取得する人はそれほど多くは有りません。
最近、私の同期がある部署のライン長になりましたが、必要な資格を殆ど取得しておらず、苦労されていると耳にしました。ちなみにその同期は私より仕事が出来、業務上は問題ないので、資格が必要とは言っても業務遂行能力が優先されます。
私自身、必要な資格はほぼ取得済みですが、1つだけ未取得の資格があります。ただ必要な資格の中でも優先度が低い事、受験料が高い事、興味が無い事(これが1番の理由ですが)で取得していません。
ちなみに「簿記」は、必要資格に入っていませんので、完全に個人的な趣味と言えます。周囲には簿記の勉強について話はしていませんが、会社から言われたわけではない事を勉強するのに対し、中々理解かもしれません。
最近の資格取得事情
日本人は、『大学受験までは勉強するが、社会人になってからは勉強しない。』と言われることがあります。ただ最近では「リスキリング」という言葉も聞かれる様になり、自主的に勉強している人も増えていると思います。
私の会社でも自己啓発の為にオンライン講座や教育が紹介されており、国家資格取得のための講座も受講入する事が出来ます。これらの費用は個人持ちですが、資格を取得すれば会社から補助が出るので、有難い制度といえます。
以前、社外のイベントで同業他社の方と社外資格について話す機会があったのですが、最近は給料の手当てが付く企業が増えている様です。
ある会社では、資格の難易度で手当て金額を変えているとの事で、月収の手当てに上限2万円~下限500円とクラス分けしているそうです。月に2万円となると相当収入アップになりますが、対象資格を聞くと高難易度資格で数年間勉強しないと合格は見込めないものでした。
私の会社でも資格手当の話が以前あったのですが、「給料アップだけに注目し、仕事をせずに資格取得の勉強だけをされても困る。」という人事の見解もあり、見送りになったようです。
現在私の会社では資格手当は無いのですが、「資格は沢山持っているが、仕事はイマイチ…」という人も少なからずいます。もちろん、資格沢山所持しており、仕事も出来る人も沢山います。
一方で若者の人口は減少しているので、従業員の満足度を上げないと優秀な人材を確保するのは難しい様な気がします。他社の対応状況を見ても、資格取得の手当ては何れ導入されるのではないか、と思います。