以前記事に書いたことがありますが、私はある技術系の資格の講師を行っています。この資格は国家資格なのですが、国から委託を受けた社団法人が講習会や試験の手配を行います。
講習会や試験の会場の準備は、社団法人の方で対応するのですが、講習会は何日かに分けて幾つかの科目で行われます。ちなみに講習会の講師については、社団法人から依頼を受けた学校(高等専門学校の教師が多い)や企業から人材が派遣されて対応します。
私の会社は地方メーカーですが、地元の企業は多くないので、県や市から依頼がある度に何人かの講師を派遣しています。官庁と良い関係を保つ為にも、企業としてこの様な協力はした方が良いのでしょう。
講習会参加者の家庭事情
私が担当する講義は、年に1-2回しかありません。講義で丸1日潰れますが、頻度が少ないので、それほど負担にはなりません。
講義は座学であり、年齢層もバラバラです。中には私の会社の社員も受講する事があり、仕事とは違った一面を見られるので、少々恥ずかしいものです。
以前講義合間の休憩時間に受講者の方と雑談するのですが、受講者の中で興味深い方が2人いらっしゃいました。「興味深い」というのは、その方々がおかしいというのではなく、2人の家族構成を聞いて、アーリーリタイアと子供の独立について考えさせられたことです。
ちなみにお二人とも、私が勤める会社の社員ではありません。仮にAさんとBさんとすると、
Aさん 56才、既婚、子供2人(子供は独立)
子供 30才と20才台後半
Bさん 55才、既婚、子供2人(同居)
子供 12才、10才
年齢はAさん、Bさん共に近いのですが、Aさんの子供は成人で既に独立しているのに対し、Bさんの子育てはまだまだこれからという事です。ちなみにAさん、Bさん共に失業中(退職したばかりでAさんは年休消化中、Bさんは失業手当を受給中)との事でした。
詳しくは聞かなかったのですが、Aさんは自己退職、Bさんは会社都合による失職だったようです。子供も独立して、自己退職をしているAさんは焦っている様子もなく、「これからどうするか考え中。ゆっくり仕事を探そうかな…と思っています。」と言っていました。子供にかかるお金も必要なく、ある程度生活資金の目途はあるのでしょう。
対してBさんの方は、「このままだとやばいなぁ。何とかしないと…。」と表情は穏やかでしたが、一刻も早く仕事を見つける必要がある様でした。子供が12才と10才ですと、こらからお金がかかりますし、その先の自分の老後資金も貯める必要があります。
結婚は早くした方が良いのか
Aさん、Bさんを見て、「早めに結婚して、40~50才台の内に子供が独立すると、後が楽になるな…。」と思います。AさんとBさんの状況を聞くと、アーリーリタイアを目指すのであれば、早めに結婚した方が良い気がします。昔会社で現場の方から「早く結婚した方が後々(年を取ってから)楽だぞ。」と言われたことがあります。
私の場合、31才で結婚して、子供が生まれたのが37才の時になります。もっと早く子供が欲しかったのですが、中々できずに、結果として40才近くになってしまいました。「結婚1年後(32才の時)に子供が出来ていたらなぁ…。」と考える事がありますが、今更どうにもなりませんし、子供がいるだけでも感謝しています。
FIREを目指す人の中には、結婚はせず、生涯独身を選ぶ人もいるでしょう。その場合、ある程度資産が貯まって、リタイア後の生活に不安が無いのであれば、何時でもリタイアする事が出来ます。
子供はお金がかかりますが、「お金には代えられない価値」があると思いますので、結婚して子供を持ったことで後悔した事は一度もありません。ただ、結婚して家族を持ちながらもアーリーリタイアを目指すのであれば、早めに結婚して、比較的若いうちに子供が独立するのが望ましい様に思えます。
ただこの場合、若い時にもっと遊びたいなど、我慢する事が増えますので、リタイアに対するかなり強い気持ちが必要になりますが…。