簿記1級を勉強していますが、私の中で「1級取得する目的」がイマイチ明確になっていません。若い人であれば、就職時に有利に働くとか、税理士や公認会計士を目指す為に取得するとか、目標が明確になっている人が多いと思います。
簿記1級を取得する事は、会社で働き始めて20年も経ち、40歳半ばの技術系の社員が取得するものでは無いかもしれません。確かに周りに簿記の勉強をしている人はいませんし、「簿記って何?」と言う人もいるのも事実です。そもそも40歳を過ぎて勉強を続けている人は少数(殆ど見た事が無い)です。
私が日商簿記1級を取得する理由は、単なる「自己啓発」の為です。過去に会社で仕事をしていた時、会計の知識があった方が良いなぁ…と感じる事が何度かありました。また役職が上がるにつれて、会社の損益に関する必要な知識が増え、収益性による判断が必要になってきました。
転職には簿記1級はオーバースペック?
転職するかは分かりませんが、簿記1級を取得すると、2級より転職で有利に働くだろうと考えていました。ただネットで調べた所、簿記1級は中小企業からするとオーバースペックなので、逆に警戒されてお断りされるケースがある様です。
折角苦労して1級を取得したとしても、2級より不利に働くとは…。ほんの一部の情報なので、実際1級が2級より転職で不利というのは分かりませんが、「オーバースペック」と言うのは有っているのかもしれません。
恐らく社員が数人の小規模な会社ならば、経理で簿記2級を持っていれば十分と思います。ただある一定以上の規模の会社ですと、1級の知識が無いと分からない事があります。
例えば財務諸表3つの内、「損益計算書」と「貸借対照表」は簿記2級で勉強する事が出来ますが、「キャッシュフロー計算書」は簿記1級を勉強しないと分かりません。
また私の会社で出てくる会計用語の中には、「低価法」や「長期前払費用」など、簿記2級では余りなじみのない仕訳が出てくる事があります。
社内の経理部門への異動の可能性は?
私の会社は、地方に拠点を置く1メーカーですが、工場には製造コストを管理する経理部門(いわゆる管理会計を行う部門)と本社の財務部門がいます。過去に工場の技術者が管理会計や財務会計を行う経理部門へ異動した事例は無いようです。
もし上記経理部門で働きたいのであれば、日商簿記1級を取得している事はアピールポイントになると思います。また財務部門だけでなく、会社の経営方針を決める「経営企画部」と呼ばれる部署があります。当然この部署では、会計の知識が必要になります。
本社部門では、工場では携わる事がない、企業買収(M&A)や合弁企業(JV)のようなこともやっているらしく、少し興味がある所です。実際に本社部門で働いた事が無いので分かりませんが、自分の簿記会計の知識がどの程度通用するのか、他部署で働いてみたいとも考えています。
今まで得た情報では、日商簿記1級を取得する事は、転職に役に立つというより社内で働ける場所の選択肢が広がる、と言った方が良いのかもしれません。