人の心というのは変化し易いものと思います。私も暇な部署に居た時は、『このまま定年まで勤めても良いかな…。』と思った事がありましたが、今の様に忙しい部署で働いていると、一刻も早くリタイアしたいと思う様になります。
入社以来、暇な部署にいた期間は殆ど無く、20年以上のキャリアで1-2年位だったと記憶しています。今は働き方改革が浸透して、昔より仕事の負荷は下がっていますが、それでも月に80時間の残業はあります。
管理職なので、残業は全く手当てが無いのですが、それでも10年以上前に毎日日付が変わるまで働いていた時と比べると、大分マシになったな…と思います。
部署異動による忙しさの変化
私の会社はメーカーですが、10年以上直接部門(いわゆる製造部門)で働き。今は間接部門の部署長をしています。何れの職務も忙しいのは変わらないのですが、忙しさの質が変わったと思います。
現場(直接部門)は、顧客の要望やトラブルがあるので、緊急で(それこそ土日夜間で)対応しなければならない事があり、心的ストレスが多かったと思います。一方で今いる間接部門は、基本的に急なトラブル対応などは有りませんので、心的ストレスは以前より少なくなったと思います。
ただ日々こなさなければならない業務の量、メールの数は圧倒的に増えたので、体力的な疲労が大きいと言えます。併せて間接部門特有の調整業務が多く、仕事をしている実感(達成感と言いますか)が低い、と思います。
あと間接部門とはいえ、社内では重要なポストなようで、他人から見ると『出世コースに乗った』と判断されるみたいです。私自身、出世欲は全く無く、管理職になったのも当時の上司から怒られながら無理させられた、というのが実態です。
ある程度のポストになると、『○○部長会議』など上級管理職しか出席できない会議に呼ばれることになります。そこでは、会社の経営状況や人事情報など通常の管理職では知りえない情報を知る事が出来ます。
その会議に出ている人の中には、当然出世欲が強い人が多く、常に上(役員)を見て仕事をしています。声に出して言う事はしませんが、彼らがなぜ出世したいのか、理解できない所です。
一方でそのような人(出世欲が強い人)が思うように出世できなかった場合、会社から裏切られたと感じたり、出世した他人を羨んだりします。
今まで何人かそのような方々を見てきましたが、出世欲というのはある意味会社への過度な期待なのかもしれませんね…。
退職時は明かさない会社への不満
出世欲が強く、仕事が好きな人は、どんどん上(役員)を目指した方が良いと思います。そうでない人は、ほどほどに仕事をして…と考えていますが、個人の希望は基本的に通りません。
管理職として、人を動かす立場になると、結局個人の意見は通らない事が良く分ります。昔は、『自分の希望と違う部署にばかり異動させられる。』と憤慨していましたが、今は仕方がないと諦めています。
会社は基本的に利益を出す事が最優先なので、利益を最大限出せるような人的配置を考える必要があり、そこには個人の意見は反映されません。
どうしても会社が決めた人事に納得がいかないのであれば、退職するしかないと思います。私自身、アーリーリタイアする予定なので、どの様な退職の仕方をすれば良いか、考える必要があります。
昔は会社に対する不満をぶつけて上司に退職届を叩きつけて辞めるイメージを持っていましたが、退職後にいつどこで誰に会うか分かりませんし、円満退社をした方が良いと今は考えています。
若い人は転職を理由に退職するのですが、転職した理由は、『地元に帰りたかった。』という意見が多かったと思います。
私の親もかなり高齢になってきましたので、退職理由は『親の面倒を見たいから地元に戻る。』というのが違和感が無いのかもしれませんね。会社に言いたい事は山ほどありますが、胸に仕舞って会社を後にすると思います。