先日、ネットの掲示板を見ていたら、金融資産が増える事で起きる気持ちの変化について書き込みがありました。貯金が100万円、200万円…と増えるに従って、自分の気持ちにどのような変化があるのか、と語るものでした。
貯金が無く、借金生活ですと日々の生活に余裕が無く、何時も頭の中にお金の問題を抱えていると思います。一方で貯金があると精神的に余裕が出来ますし、金額が増加するにつれて気持ちがより楽になるのではないでしょうか。
資産高と気持ちの変化の関係とは
掲示板の書き込みでは、「そもそも幾ら位から”貯金がある”と言えるのか?」という議題から始まっていました。銀行口座に10万円あったとしても給料の振り込み誤差といえ、それは貯金とは認められず、実質0ではないか、という意見が多かったです。
皆さん30万円位から貯金と考えている様で、1ヵ月程度生活費をイメージしていました。仕事を辞めてもとりあえず1ヵ月は暮していける位のお金を想定しているのでしょう。
30万円の次の段階としては、50万円という意見がありました。30万円とよく似た理由みたいですが、2ヵ月給料が入らなくても暮らしていけるのをイメージみたいです。
その次の段階としては、予想通り100万円でした。50万円と比べると大きな差が無いように感じますが、100万円は貯蓄の習慣が無いと貯まらない金額と思います。私の感覚では100万円貯蓄できる人は、その次の200万円も貯蓄出来ると思います。
それ以上の金額については色々な意見がありましたが、500万円、1,000万円や3,000万円をあげる人が居ました。そもそも現役世代で3,000万円もの資産がある人は少数派と思いますが…。
同じ意見が多かったのが500万円前後で投資を始めた人が多かったことです。やはり投資をするにもまとまった資金が必要ですので、500万円というのは丁度よいタイミングなのかもしれません。
自分の場合はどうだったか
私の場合、気持ちの変化があったのは、1,000万円、1億円を達成した時と思います。投資については、貯金が数十万円しかなかった時から始めており、資産1,000万円だった時も9割は株式で運用していました。
今でも1,000万円の資産を達成した時の気持ちの変化を覚えています。その時は就職氷河期後の景気回復途上でしたので、『ようやく1,000万円。もし会社からリストラされても暫く生活できるな…。」と少し気持ちが楽になったと記憶しています。
また仕事で上司からダメ出しされた時も、「仕事に関しては全くかなわないけど、金融資産は多分もこの人(上司)より多いだろう。」 など考えたりしていました。
ただその後、資産は2,000万円、3,000万円と順調に増えていったのですが、金額が増えるにつれて他人の資産がどうなのか、というのは気にならなくなりました。
恐らく資産が数十万、100~200万円ですと『他人と比較して自分はどの位なのか?』という気持ちがあるのでしょうが、ある程度金融資産が増えると、ある意味 “自分との闘い” みたいな気持ちになるのかもしれません。
ただ資産が1億円を達成時は、大台に乗った事、「億り人」になったという事で、感慨深い気持ちになりました。またそれまで全くアーリーリタイア(FIER)を意識した事が無かったのですが、1億円達成後は、現実的にアーリーリタイアを目指そうと思うようになりました。
それまでは資産を増やす事に重点を置き、インカムゲイン(所謂キャッシュフロー)を重視した投資をしてこなかったのですが、リタイア後は資産から得られる不労所得で生活を出来る事を目指して、徐々に投資スタイルを変える事にしています。
本来であれば、もっと早い時期にインカムゲインを重視した投資をしていればよかったのですが、1億円を達成するまでは「何とかストラされない様に。」という意識が強く、『貯めて増やす』だけに注力していたと思います。
次の段階としては、2億円になりますが、果たして大きな気持ちの変化があるのか分かりません。ただ1つだけ言えるのは、インカムゲインが生活費を超えた時(=経済的自由を獲得した時)は、気持ちの変化はあると思います。