人生の3大支出には、①住宅ローン、②子供の教育費、③老後資金が有りますが、「老後資金」というのは、後回しになりがちな支出の様に感じます。
現役世代の人にとって、老後資金の必要性は、何となく感じているが、その前に住宅ローン、子供の教育費、更には親の介護等で、そこまで手が回っていないというのが一般的な家庭なのかもしれません。
年金支給日には寿司が売れるらしい
先日、子供の誕生日に合わせて、妻の実家に帰省しました。妻の実家は比較的近く、同じ県内の車で1時間半の所にあります。コロナ禍により行く頻度は減りましたが、2~3ヵ月に1回は孫(子供)の顔を見せる様にしています。
子供の誕生日祝いという事で、外食するか又は家で食べるか、のどちらにするのかという話になりました。丁度妻の兄(義兄)の家族も来ており、スーパーで寿司を買って家でパーティーをするか、という案が出ました。
結局、寿司を買って家でパーティーをする案は無くなったのですが、義母からスーパーの寿司と年金支給日について、興味深い話を聞きました。丁度子供の誕生日(寿司を買って来ようとした日)が年金支給日と同じ日だったらしく、その日はお寿司がかなり売れるという事でした。
年金生活者の方々は、年金支給日が待ち遠しく、支給日当日は銀行でお金を降ろし、何時もは口にする事が出来ない少し豪華な寿司を買うそうです。スーパー側も心得ている様で、年金支給日に合わせて品ぞろえを準備しているとか。
また年金支給は、2ヵ月に1度しかないため、支給日直前は生活費が底をつき、ギリギリの生活を余儀なくされている方も多いそうです。家計の事情は個々によって異なりますので一概には言えないのでしょうが、結構大変な家庭が多いのですね…。
ちなみに義父母は70歳を過ぎていますので、年金生活者になっています。しかし元々質素な生活をしており、老後資金もしっかり準備していたそうで、生活苦になっている様子はありません。義父母とはいえ、生活苦ならば生活費の支援や同居しなければならない可能性もあったので、しっかりした両親で良かったと思っています。
やはり老後資金に貯蓄は大事
年金支給額は、人によって異なるのでしょうが、定年まで勤め上げ、厚生年金を満額もらえるサラリーマンでも年金だけの収入では、贅沢な生活はできないでしょう。ましてや自営業で国民年金しか加入していない人であれば、年金不足分は働くか、貯蓄で賄う必要があると思います。
年金支給日にお寿司を購入する事に対し、「次の支給日まで2ヵ月もあるのに、もっと計画的に使えば良いのに…。」と思う方もいらっしゃるかもしれません。ただ、ギリギリの生活を余儀なくされている人の事を考えると、年金支給日位は少し贅沢したい気持ちになるのは、仕方がないと思います。
支給された年金をギャンブルにつぎ込んで、一日で使い切ってしまうのは、見直す必要があると思いますが、いつもより数百円高い食事を楽しむ位の余裕は欲しいと思います。老後資金を十分に準備してこなかったせい(自己責任)ともいえますが、人生何があるか分からず、自分も同じ立場になる可能性も否定できません。
今はアーリーリタイアを目指して貯蓄や投資を行っていますが、働く事を止めれば収入が無くなります。老後の生活破綻を回避する為には、貯蓄や投資は継続し、リタイアを先延ばしにして、体が動くうちは働いて収入を得る事が最も有効なリスク回避の手段なのかもしれません。
しかしそうなると、アーリーリタイアが増々遠のきますが…。