2018年と少し古いデータになりますが、日本の給与所得者の平均年収は、433万円だそうです。年収400万円の場合、手取りが320万円だそうですので、433万円の年収ならば、手取り330~340万円といったところでしょうか。
仮に手取り年収が340万円だったとすると、月収28.3万円になります。結構多い様な気がしますが、賞与と月収を分けて考えると、もっと少なくなります。
仮に賞与が半期で2ヶ月分とすると、340万円を16ヵ月(12ヵ月の給料+4ヶ月分の賞与)で割った数字が給料になります。よって、給料と賞与の手取り額は、
給料: 21.25万円
賞与: 42.5万円
となります。給料と賞与の配分は、会社や個人によって異なるのでしょうが、この位が現実的な数字なのかもしれません。年収400万円の場合で計算すると、給料と賞与の手取り額は、20万円(給料)と40万円(賞与)になります。
年収400万円でアーリーリタイアは可能なのか
では年収400万円でアーリーリタイアは可能なのでしょうか。私の意見としては、「不可能ではないが、限定された人だけ可能。」と思います。例えば年収400万円であっても、独身で親と同居しているのであれば、アーリーリタイアは可能と考えられます。
独身で親と同居しているのであれば、家賃や光熱費はかかりません。例えば給料20万円の内、5万円を同居している親への支払いや娯楽費に使い、残り15万円を全額貯金や投資に振り分けたとします。
給料分 : 15万円×12ヵ月= 180万円
賞与分 : 40万円×2ヵ月 = 80万円
合計 : 260万円
これは極端な例ですが、260万円とはいかなくても、毎年200万円貯蓄して、投資を続ければ、かなりの金融資産を築く事が出来ます(ちなみに、200万円の貯蓄をして、3%の利回りで投資を続けると、20年後には5,000万円の資産になります)。
大卒初任給で年収400万円は無いと思いますが、30歳から貯蓄と投資を始めれば、50歳には金融資産が5,000万円になります。50歳でリタイアした場合、3%の利率で税引き後の利回りが2.4%だったとしても、年間120万円(5,000万円×2.4%)の不労所得が得られます。
年間120万円というと、月10万円の収入になりますので、地方の1人暮らしであれば、家賃と食費位は出るかもしれません。また生活コストが低い人であれば、月10万円でも十分リタイア可能かもしれません。
妻帯者 が1馬力で年収400万円のリタイアは厳しいか
では、妻帯者の場合はどうかというと、「正直無理」というのが本音です。我家の場合、生活コストは高くないと思いますが、それでも昔より増えて、車の車検など臨時でかかる費用も考えると月30万で生活しています。
月30万円となると、年間300万円の収入が必要になります。結果、年収400万円の手取り収入(340万円)では、生活費が足りない事になります。もし、今の生活を維持したいのであれば、妻に働いてもらう必要があります。
妻が扶養を超えない範囲で働いたとして、年間100万円の追加収入を得たとします。年収100万円の場合、手取りは80万円ほどなので、不足分の20万円(360-340)を差し引くと、60万円は余ります。
60万円を毎年貯蓄と投資を行った場合、上記と同じ3%の運用利回りで、20年後の金融資産は1,500万円になります。結構貯まるな…と思いますが、やはり独身で親と同居しているケースと比べると、少ないと思います。
しかも子供が居ると、将来かかる教育費を考えなければならず、1,500万円の資産があったとしても、大学の授業料や仕送りなどで半分は消えてしまうでしょう。
あと出来るとすれば、妻も正社員として働き、収入を増やすか、生活費をもっと落とすしかないと思います。30歳台の頃は今より生活費は低く、月20万円でも十分生活できていました。月5万円の差ですが、貯金できる金額は倍の120万円になります。
ただアーリーリタイアを目指すのであれば、生活水準を更に落さなければならないと思います。節約生活を楽しめるのであれば良いのでしょうが、家族(特に妻)の理解を得るのは難しいでしょう。
やはり年収400万円の1馬力で妻帯者がアーリーリタイアを目指すのはチョット厳しいかな…と思います。