会社に入って20年が経過し、中間管理職としての立場も長くなってきました。会社に入社した時は、「研究職」を希望していましたが、希望は叶わず、当初から現場に近い部署に配属されました。
今でも思いましますが、入社当時に同期と飲み会をした時、研究職に配属された人が、「仕事の内容は、大学(大学院)時代と変わらないなぁ。」と言われ、自分との境遇の違いにショックを受けたのを記憶しています。
ただ研究職に配属されても「会社」という大学とは異なる環境に慣れず、退職する人も沢山いました。当時、研究職につけなかった立場からすると、「折角研究職につけたのに、勿体ないな…。」と思っていました。
現在辞めずに残っている同期を見ると、研究職についた人より現場に近い部署に配属された人数の方が多いと思います。技術者のほぼ全員が研究職を希望していたと思いますので、入社当時に希望通りの配属が得られなかった人が会社に多く残っている事は、なんだか不思議な感じを覚えます。
技術の仕事では、余りストレスを感じない
技術者とはいっても、研究職に配属されなかった人は、全く新しい技術を学んで働き始める事になります。もちろん、大学時代に行ってきた研究や知識は利用できますが、仕事を進める上では全く新しい知識が必要になります。
よって、仕事を進めながら勉強する事が多く、私も知識が不足していると感じる時には、休日に図書館などに行って勉強していました。知識を得る為に業務時間外に勉強する習慣は、若手時代から続いており、今でも簿記の勉強などに生かされていると思います。
勉強が好き、という訳ではありませんが、勉強をする事で知識が増え、仕事が上手く進むのであれば、勉強するモチベーションが上がります。元々大学の研究も分からない事があれば、論文を探しては読み、自ら考えて研究を進める「自学自習」の習慣がありましたので、会社で仕事の為に勉強するというのは、苦痛にはなりませんでした。
人によっては、新しい環境や知識を得る事にストレスを感じる人もおり、それに対して抵抗を示す人もいます。仕事への取り組み方は人それぞれですので、何が正解か分かりませんが、仕事を通じて知識が広がるのであれば、自分にとってプラスになると思います。
簿記会計の知識は「技術」とは異なるかもしれませんが、会社で仕事を進める上で、必ず役に立つ知識です。勉強して得た簿記会計の知識を使って、損益評価を行った企画書を作る事が出来ましたのは、1つの成果といえます。
人の管理が最もストレスが溜まる
人によってストレスを感じるポイントは異なると思いますが、私が過去に最もストレスに感じたのは、「人の管理」と思います。特に過去に40人もの部下がいる部署長をした時は、ストレスが多かったと思います。
40人も部下がいると、頻繁に人事関係のイベントが置きます。数ヶ月に1度行う人事評価や面談、(部下の)昇給に対するサポートがあります。毎年定期的に発生するイベントであれば、特に問題ないのですが、不定期に発生するイベントの方が多いと思います。
よくあるのは部下の冠婚葬祭であり、部下本人の結婚式であれば、上司として主賓代表の立場で挨拶しなければなりません。また過去には部下の父母の葬儀に出席する事も度々ありました。
ただ冠婚葬祭は、時間が取られるだけなのでストレスに感じる事はありません。一番問題なのは、「人間関係」であり、「人間関係」を退職理由に上げている人は多くいると思います。ちなみに40人も部下がいたとしても、部署内何らかの問題を抱えている人が必ず1人や2人はいます。
その度に本人や関係者、場合によっては人事部から呼び出しを受け、面談や問題解決に当ってきました。技術的な問題は、必ず「答え」がありますが、人事については答えが無く、最良の処置をしたのか、後々になっても、思い悩むことが多かったと思います。