我家は賃貸の中規模マンションに住んでいます。戸数は80程度で、建ってから30年位すぎているそうです。現在のマンションに引っ越して、早7年が過ぎましたが、特に不便を感じた事は有りません。
前の住まいが築50年近くの社宅だった事、また社宅が郊外にあった事から、比較的街中にある現在のマンションに引っ越して、かなり生活満足度が上がったと思います。
引っ越したのは今から7年前ですので、入居した時には既に築25年近く過ぎていました。築25年とは言っても外壁など、特に傷んでいる様子も無く、このままあと20年以上は住めるのではないか、と思いました。まあ比較対象が築50年の社宅ですが…。
マンションの自治会の集会にて
私が住む街は比較的田舎で、周辺にも幾つかマンションは有りますが、殆どが一戸建てです。また自治会もあり、祭りやスポーツイベントの案内が来たりします。
マンションに入居して驚いたのが、マンション1棟で自治会が形成されている事でした。確かにマンションであれば、建物の中に集会所もありますし、比較的自治会の集まりも人数が揃いやすいのかもしれません。
後で知ったのですが、周辺の地区では1つの自治会で400戸ほどの家があるそうで、それを考えると80戸しかないマンションで自治会を形成するのは、やや無理があるのかもしれません。
自治会の集まりでは、年度初めに自治会の役員を決めます。役員の任期は2年/輪番制で、今年は役員が入れ替わる年になりますので、年度初めの集まりは新役員の紹介をするのかな、と思いました。
ちなみに私は数年前に役員をしており、次に役員が回ってくるのは10年以上も先になります。よって集まりには軽い気持ちで参加しました。
集まりの当日集会所に行ったのですが、前年度の自治会長と副会長が神妙な顔をしており、今年度の自治会長と副会長が決まっていない事を述べました。
どうやら輪番制で当たるはずだった人が役員に就く事を断ったらしく、どうしても役員に選出されるのであれば、家を退去するとまで言い出したそうです。
輪番制なのでそもそも役員の任務を断れないと考えていましたが、数年前に役員に就く時に妻が「なんで賃貸の我々が役員なんかしなくてはならないのか?」と言っていたのを思い出しました。
我家が住んでいるマンションは、賃貸が4割ほどおり、残りは持ち家です。持ち家の人は、殆どが建設当初からの入居者で、かなり高齢化が進んでおり、中には90歳を超えるおばあちゃんもいます。
役員を断った人は、中年の男性で1人暮らしの賃貸であり、体力的には十分役員は出来ると思います。ただし自治会の様な煩わしい集まりには参加したくない様で、役員をやる位ならば引っ越した方がマシと考えているのでしょう。
高齢化するマンションの出口は?
自治会長と副会長を決めないと始まらないので、集まったメンバーで何とか役員を決めました。この時、役員を出来ない理由を何人かの方が説明していましたが、結構1人暮らしをしている人が多い事に気付きました。
1人暮らしの最も多いケースとして、高齢の女性があります。昔は家族で住んでいたのでしょうが、子供が独立し、夫が他界して女性1人で暮らしています。
男性は1人暮らしの場合、早く亡くなりそうですが、女性の場合1人暮らし同士で良くコミュニケーションを取っている様で、皆さんお元気です。流石、女性はたくましいですね…。
ただ元気に見えても70歳、80歳にもなると足腰が弱って移動も難しくなるようで、体力的な観点から役員を断る方も増えてきたようです。
マンションの住民は、このまま益々高齢化が進むでしょうし、80戸しかないマンションでこれから自治会を維持するのは困難になってくるでしょう。高齢化が進むマンションについての話も集会で出ましたが、結局答えは出ませんでした。
比較的若い人の持ち家派は少なく、また賃貸であれば高齢化するマンションから引っ越せばよいのでしょう。自治会で、人口減少に直面する地方マンションの将来を見た気がします…。