私が住んでいる街は、人口十数万人の地方の市です。「地方都市」と言えるくらい大きな街ではありませんが、生活に困らない位のインフラ(お店)は整っていると思います。
人口十数万人とはいえ、街の中心街に行くとお店や住宅が多いのですが、少し郊外に行けば、田畑が広がっている何処にでもある田舎の街と思います。よって市内の移動は基本的に車であり、郊外にあるショッピングモールへ週末出かける家庭が多いと思います。
ショッピングモールは郊外にしかありませんが、街中にはスーパーが点在しています。よって、”暮す”だけであれば、車が無くても十分生活できると思います。高齢のドライバーが居るのは田舎では当たり前の事でしょうが、車を運転せずに徒歩やバスを利用しているお年寄りもいるようです。
以上の点から、私が住んでいる街は地方の典型的な街と言えるかもしれません。
田舎の街の住宅建設ラッシュ?
この1~2年ほど、私が住む街でマンションやアパートの建設が増えたと感じています。私が住んでいるマンション(築25年)周辺では、数百メートルの範囲内に5棟以上のマンションが新たに建設されています。もちろん、都会の様なタワーマンションではなく、10階前後の中規模マンションです。
この5年位全くマンションの建設が無かったので、急に建設ラッシュ来た感じを受けます。またマンションだけでなく、4~6世帯が住むような低層階の賃貸アパート建設も増えています。何れも今まで利用していなかった空地にマンションやアパートを建設しているのですが、果たして需要があるのか、疑問に感じる所です。
都会では人気のマンションは、建設する前に予約で埋まってしまい、マンションが完成した後には既に購入者が決まっていると聞いたことがあります。一方で、私の住む街で建設されたマンションの中には、完成後も1年間位『入居者募集』の垂れ幕を掲げているものもあります。
マンションは街の中心街に建てられているのですが、最近では郊外の土地開発(住宅地開発)も進んでいます。東日本大震災の影響なのでしょうが、高台の土地を住宅地用に整備しているのをこの数年よく見かけます。
田舎の高台というと、元々何もない所でしたので、中心街から離れた郊外に急に住宅街が現れる事になります。ちなみに高台に建てられた住宅ですが、意外に高価な様で、同じ新築でも街の中心街に建てられたものの1.3倍もの値段がついているそうです。
住宅需要と建設ラッシュの原因
毎月市役所から提供される市報には、現在の市の男女別の人口、先月との差(人口増減)が記載されています。年度が変わる4月などには、一時的に人口が微増となるのですが、毎年減少を続けています。
人口減少となる街に建設ラッシュがある理由としては、
・単なるバブル
等が考えられるでしょうか。数年先には、贈与税と相続税が一本化され、より税金が増えるのでは?とも聞かれます。空地に賃貸アパートを建てれば、評価額が下がり、相続税を下げる事が出来ます。
ただ人口減少している街で、土地を持っている人が積極的に賃貸アパートを建てるのか?という疑問もあります。やはり金融機関が積極的に融資を進めているのではないか、という気もします。
先日不動産会社の広告を見た時も、「大家募集、積極的に融資します!」という文面が書かれていました。もし需要も無いのに金融機関が賃貸アパート建設の融資を積極的に進めているのであれば、バブル崩壊も近いのかもしれません…。