殆どの方は、仕事に対してストレスを感じていると思います。「仕事が好きで仕方がない」という人もいるかもしれませんが、多くの人が仕事に対してプラスよりマイナスイメージをもっているかもしれません。
「アーリーリタイア」を目指している事からも分かる様に、私もできれば働きたくない派です。働く目的は人それぞれと思いますが、私にとって仕事は「お金を得る手段」という考えが大きいです。
ただ若い時は感じなかったのですが、年を取ってくると「働く事で社会との繋がりが出来る」というのを最近理解できる様になりました。
よって昔はリタイア後は全く働かずに自由気ままな生活をしようと考えていたのですが、今ではストレスのない範囲で働く「セミリタイア」でも良いかな、と思えるようになりました。
昔の働き方は…
私が今の会社で働き始めた20年以上前は、「働き方改革」という考えは全くなく、ブラックな労働環境だったと思います。ちなみに私の職場では、大体朝7時前から働き始め、帰社するのはいつも22時過ぎでした。
当時は会社の寮に住んでいたのですが、寮の夕食は21時までで、更にお風呂も22時頃になるとシャワーしか無かったので、夜遅くまで開いているスポーツジムに通ってお風呂だけ入りに行く、という生活をしていました。
今では考えられないでしょうが、当時の上司からは「(残業代を付けられるのは)10時間までだから。」と言われ、当時はそれが当たり前の感覚になっていました。
その後、係員から世間一般で言われる主任、係長、課長と職位が上がってきましたが、係長時代位までサービス残業は当り前の雰囲気が残っていたと思います。
今の働き方に思うこと
会社の職場環境は、この5年位で大きく変わりました。働き方改革が浸透し、年休を取る事も当たり前になりました。
昔は年間2日も年休を取得できればマシな方だったのですが、年間5日の年休取得が法制化され、会社も20日の年休を完全消化する事を従業員に進めています。
日々の働き方も大きく変わり、若手を中心に残業する事は殆ど無くなりました。それでも管理職は夜遅くまで残っていますが、昔の様に日付が変わるまで仕事をする事は無くなりました。
昔の働き方を知る40歳以上の社員同士で話すことがありますが、皆さん口をそろえて「(労働時間が減って)良い時代になったなぁ。」と言われます。
中には働き方改革が浸透する事で会社の競争力が低下するのではないか、と危惧される人もいましたが、「良い商品、良いサービス」を生み出す方が重要でそのための人材確保が必要と会社幹部も考える様になってきました。
先日既に定年された昔の上司と話をしたのですが、「何であの頃(昔)はあんなに夜遅くまで働いていたのだろう。」と言われていました。
またバブル時代に入社された部長が、「初めて任された企画は5百万だったけど予算書に捺印した時は指が震えたよ。」と言っていましたが、今は入社2年目の社員が数千万円もの仕事を任される事もあります。
今の若手は私が若手だった頃と比較してアウトプットが多く、話をしても良いアイデアをドンドン出し、初めから大きな仕事を任される機会も多くなっていると思います。
昔は係員が作成した企画書を係長、課長が確認し、実行段階には様々な部署の上司が確認する為、決済が下りるまで1ヵ月もかかるのが当たり前でした。
今は数億円の稟議書でも電子化され、数日後には決済される事になり、仕事のスピードは格段に速くなったと思います。
仕事のスピードが速くなったのは良い事なのですが、仕事をこなす量が増える為、それをフォローできない、問題を抱えたままで物事が進まない事象が増えたと感じます。
昔であれば大きな問題が有れば毎日夜遅くまで残業し、調査や検討をしていたのですが、今では問題が解決できなくても「まあ仕方がないか…。」という雰囲気が出る時もあります。
これが良いのか、悪いのかは分かりませんが、「費用 対 効果」で考えて対応すべきか判断すれば良く、会社に大きな損失が出るという問題に集中して対応すればよいと思います。
そう考えると昔は全ての問題に対応しようとして、毎日夜遅くまで無駄な残業していたのかもしれませんね…。