昨年の2021年は、若くして経済的自由を得る「FIRE(Financial Independence Retirement Early)」という生き方が、日本でも広く知られるようになった年だったと思います。
リタイアする年齢にも依りますが、FIREという生き方は、会社にとっては「中核となる世代」が抜ける事を意味しますので、余り歓迎される考え方ではないのかもしれません。
一方でコロナや働き方改革の影響もあり、1つの会社で一生勤め上げるという意識は低くなってきたと思います。事実、20-30歳台の社員と話をしても一生の内に2~3回は会社を変わるのではないか、と面と向かって言われることがあります。
アーリーリタイアへは幸福の先送りか
景気が良かった時代を『1990年頃のバブル時代』とするのであれば、会社の中で日本が好景気であった事を知っている人は、少なくなっています。実際私(就職氷河期)より下の世代は、景気が悪い状態しか知りません。
よって若手でもお金に関してはシビアな考えを持っている人が多く、派手なお金の使い方はせず、堅実にお金を貯めているように見受けられます。
私の世代でも会社に入社したと同時に新車をローンで購入する人が居ましたが、今の若い人は学生時から乗っていた車をそのまま乗り続けるか、数年間お金を貯めてから現金で中古車を購入する人が多いです。
勤めている会社はソコソコ田舎にありますので、車はほぼ必須と思います。生活範囲が限られてしまうので現実的では無いのですが、車を購入しないで生活している人もわずかですがいます。ただ自転車があれば、会社の通勤、スーパーや病院には行くことが出来る為、日々の生活には問題無いのかもしれません。
一方で友人同士集まって遊びに行ったり、少し大きい街やショッピングセンターに行くには、車は欠かせません。車が無いと生活できない事は無いのですが、生活自体は豊かにはならないと感じます。
私の場合、会社に入社した時は貯金がほぼ無く、新入社員同士の飲み会のお金(5,000円)を親から借りる位お金が有りませんでした。飲み会代は初任給が出てから直ぐ返したのですが、入社当時は借金こそなかったのですが、車を購入するお金など全くありませんでした。
同期が車をローンで購入する中、お金を貯める為に1年半は我慢して自転車通勤(片道45分)をしていました。確か1年半で150万くらい貯めたと記憶しています。その後車体価格30万円の中古車を購入し、残りを投資に回しました。
入社当時は、働き方改革というのは当然なく、毎朝6時半に会社の独身寮を出て、帰宅は22半過ぎという生活で、毎日サービス残業でした。夏、冬、雨の日も毎日自転車通勤するのは、正直辛かったのですが、結局この時我慢してローンは組まず、お金を貯め、投資を始めたのが今の資産形成につながっていると思います。
お金を掛けずに楽しめる事が多い
若い時にした生活を今やれるか、というと正直難しいでしょう。若い時だからできたのであって、また今は妻や子供が居ますので、正直極貧生活には付き合ってくれないでしょう。
最近、若い時の生活と比べて今はかなり豊かになったとよく感じます。自家用車はありますし、外食する頻度も増えました。ただ車は一家に一台ですし、保険にはなるべく入らない、など『自分が納得できない支出はしない。』という考え方は、変わっていないと思います。
今はコロナ禍の影響もありますが、旅行をする機会も減りました。また家に居てもYou Tubeなどの動画で安価に楽しめる手段があります。また私の趣味である釣りもそれほどお金はかかりません。もしかすると趣味娯楽費にかかるお金は、昔と変わらないか、安くなっているかもしれません。
ただ子供の事を考えると少しは遠出の旅行や非日常のイベントを考えて、お金を使った方が良いとも感じます。一方で将来リタイア後、妻と私だけの生活になると、本当にお金を使わない生活になるかもしれません…。