アーリーリタイアを目指して貯蓄や投資をする際、殆どの人は目標とする金融資産額を設定すると思います。一方65歳まで働く事を前提とし、35年もの住宅ローンを組む人は、将来からる子供の学費まで考えたとしても、「金融資産を築く。」という視点は持たないかもしれません。
一般的には、生活費、住宅ローン、保険料など毎月かかる費用の支払いで家計に余裕は無いでしょうし、毎月の収支が赤字にならない様、共働きで忙しい日々を送っているのが普通なのかもしれません。
よって、子供の独立や住宅ローンの支払いが終了しない限りは、大きな資産は無く、現在所持している金融資産が失われるリスクについて、考える事も無いかもしれません。
1億円貯まるまで資産減少の悩みは無かった
お金が無く、日々の生活に苦労している人が「1億円あったら、お金の悩みは解決するのになぁ。」と思われるかもしれませんが、やはり資産が1億円に達すると新たな悩みが出ていきます。
私も昔は自分の金融資産について、「もし今まで貯めた資産が突然無くなったら…」と考える事はありませんでした。特に資産が数百万円~3,000万円位までは、資産運用に関して考える余裕はなく、仕事中心の生活だったのも影響していると思います。
この時は、平日は早朝から夜中まで働き、休日出勤もが当たり前のようにありましたので、お金を使う時間が無く、銀行の預金口座が減らずにそのままお金が貯まった様な気がします。
その後、5,000万円を超えた頃から、「金融資産1億円」を意識し、それを目標にするようになりました。「1億円」という分かり易い目標が出来たのと、この頃もまだ仕事が忙しかったので、お金に対する悩みは余りなかったと記憶しています。
3年前に金融資産1億円を達成し、「さて次はどうするか」、と考えた所、とあえずリタイアまで2億円を貯めようと新たな目標を設定しました。それまでは必死に働いて、お金を使わず、貯めたお金を株式や債券に投資した結果、気が付いたら1億円貯まっていたというのが本音です。
よって1億円貯まるまで、お金に関して悩んだことが余り無いと思います。最近になり、働き方改革等で時間に余裕が出てきた事もあって、自分の金融資産についてじっくり考える事が出来るようになりました。
リタイアの現実味とインフレへの恐れ
1億円貯まった事により、アーリーリタイアがより現実的なものになりました。また年を取った事により、アーリーリタイア出来る年齢が近づいたのも大きいと思います。
正直3年前に1億円を達成するまでは、金融資産のポートフォリオをどうするかなど、余り気にしなかったのが本音です。今は、リタイア後も安定的に配当所得が得られるように投資スタイルが変化しました。
現在『現金、株式、債券、商品』などに分散投資して自分なりにリスクヘッジをしていると思いますが、「ハイパーインフレ」について、最近意識するようになりました。今までバランスよく分散できていると考えていたのですが、現金や債券の比率が多く、ハイパーインフレで資産価値が大幅に減少する可能性を気にするようになりました。
特に世界各国で金融緩和を続けており、インフレの傾向も顕著になっています。借金が増大した場合、国は借金を棒引きするのにハイパーインフレを起こさせるのではないか…という危惧をしています。
資産が増えて、アーリーリタイアが現実味を帯びてきたのと、私もそれなりに年を取りましたので、守りに入っているのかもしれません。また若い時とは異なり、今大きな損失を受けると、取戻しが困難になると思います。
解決案になるか分かりませんが、「不動産投資」について少しずつ勉強していこうかな…とも考えてしまいます。