先日、日本の富裕層についての記事を見ました。2年に1度、野村総合研究所が「日本の富裕層」について、調査をしてデータを出しています。この時の記事の元データは、少し古いですが、2019年時点での情報になります。
野村総合研究所によりますと、純資産(資産から負債を引いた額)の金額を見ているそうで、マイホームなどの固定資産は含まれず、現預金や債券、保険などの流動資産が該当するようです。
世帯毎で算出されており、資産の大きさによって以下の様に区分けされています。
以前老後2,000万円問題が話題になり、多くの世帯が2,000万円もの大金は準備できないと回答されていたのが記憶にあります。
事実、上記のカテゴリーを見ると、約80%が「マス層」に区分けされます。ただマス層の中でも資産が3,000万円近くに達している人と、純資産が全くなく借金を抱えている人では大きく異なるのでしょう。
実際、2人以上の世帯で何らかの借金を持っている人は、全世帯の41/8%もいるそうです。またこの世帯の平均借金額は1,587万円で、住宅ローン等による借金は1,399万円だそうです。
すなわち、全体の8割を占めるマス層の半分は、(主に住宅ローンの)借金を抱えており、残りの半分の人が純資産0~3,000万円を持っている事になります。
日本の全世帯数を5,000万世帯とすると、マス層が4,000万世帯で、純資産がマイナスの家庭が2,000万世帯、純資産が0~3,000万円の家庭が2,000万世帯となります。
借金の種類にもよると思いますが、30~50歳で住宅ローンが有って、純資産がマイナスの家庭は、普通にあり得ると思います。逆に現役世代で住宅ローンの返済を終えて、少しでも純資産を持っている家庭であれば、健全な家計と言えるのかもしれません。
年代別で見ても純資産を多く持っているのは60歳以上のシニア層であり、住宅ローンの返済が終了し、子供が独立してから資産を築いた人も多いと思います。
私の現在の純資産は1.1億円ですので、一応「富裕層」に入ります。ただしこの額ですと、ギリギリの純資産額ですので、株価下落や為替差損などで富裕層から準富裕層になる可能性もあります。
ちなみに富裕層の平均純資産額は、「1.9億円」だそうです。平均なので上位の方が平均金額を押し上げているのでしょうが、安定的に富裕層に留まるには1.5億位は欲しい所です。
上記表にあります様に、全体に占める富裕層と超富裕層の割合は、2.4%。100世帯いれば、2~3世帯は富裕層以上の家庭という事になります。学校で考えると、1クラス30~40人に1人位は富裕層がいるイメージでしょうか。
この比率は都会と田舎で異なり、都会の方が富裕層の割合は多いでしょう。ただ地方公務員やサラリーマンである一定以上の給与収入がある人で、生活費を抑えて行けば、純分富裕層の仲間入りは可能と思います。
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