世界的なコロナウィルスの蔓延は収まることが無く、アメリカでは日々数万人の新規患者が出ています。
海外に比べると、日本の患者数は少ないように感じますが、東京で増えつつある患者の数やこれから来る第2波を考えますと、まだまだ予断を許さない状況と思います。
米国株の状況
米国株は4月頃の大暴落以来、多くの人が予想していた二番底は未だ見られず、堅調な推移を示しています。
株価は将来の予想で動くために、実体経済との乖離は良くある事ですが、多くの人がコロナによる経済悪化は有っても、アメリカ経済は明るいと考えているのかもしれません。
まだNasdaqの高値更新に象徴されるように、ネット関連会社の業績が好調な事もあり、改めて米国経済の力強さを感じる所です。
今回はコロナショックが起点になって経済危機が起きましたが、景気後退と回復は定期的に循環して起こっています。
前回のリーマンショックが2007年~2008年でしたので、約12年ぶりの景気後退になります。このまま株価が上昇し続けるか、二番底が来るか分かりませんが、上昇するのであれば、過去に見られないスピードでの株価回復になります。
リーマンショック後のポジション
12年ぶりの株価暴落なので、経験年数の少ない投資家の方々にとっては、大幅に資産が減ったのは初めてかもしれません。
私が投資を始めたのは、2002年頃のITバブル後でしたので、株価暴落を経験したのは、リーマンショック以来の2回目になります。
今回、リーマンショック後に、資産がどの様な推移していたのか、過去を振り返るために調べてみました。ちなみに資産のポートフォリオチェックを始めたのは、2007年からです。
2007年初めは、リーマンショック前の景気が良かった時期であり、購入した株が全て上昇していました。また金融資産が1,000万円を超えたのも、この時期でした。
まず、最初に金融資産の推移です。
次に金融資産に占める現金の割合(パーセンテージ)です。
これらのグラフから、以下の事が言えます。
・リーマンショック後、数年間は資産が殆ど増えていない。
・現金も増えていないが、2010年辺りから増加している。
・同様に2010年辺りから資産が増加している。
リーマンショックで所持していた株価は、大幅に減少しました。この時、全ての株は売却せず、その内幾つかは今でも持っています。
リーマンショックでも資産が減っていないのは、株価低下による資産減少を給料収入の貯蓄で相殺している為です。
貯蓄しているのに、2007年~2009年に現金が増えていないのは、会社から得た給料(現金)を暴落した株に投資した為です。その後2010年から価格が回復した株価を少しずつ売却したため、現金が増えています。
リカバリーが上手くいったように見えますが、その後株価は2019年まで上昇を続けており、結果として2012年までに売却したのは、かなり早いタイミングだったと思います。
2012年以降は、少しずつ債券や外国株のポジションを増やし、次の景気後退を見据えて現金も増やしました。
投資とは難しい物で、もう少し株の購入比率を上げて、現金にするタイミングを遅らせていれば、もっと資産は大きくなっていたと思います。
「あの時こうしておけばよかった。」というのは、投資に限った話ではありませんが、今回のコロナショックでパーフェクトな投資が出来るかというと、難しいと思います。
恐らく投資の格言にある「頭と尾っぽ(尻尾)はくれてやれ」というのは、当たっているのでしょう。