仕事をする上で、「つながらない権利」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。携帯電話やスマホが普及し、メールやlineなど直ぐに人に連絡できるようになりましたが、一方で休日でも会社から連絡が来ることになります。
連絡をした人にとっては重要なことなのでしょうが、休日に仕事のメールやトラブルの電話を受けると、気持ちも沈みがちになります。
「つながらない権利」とは、会社を出たら連絡を受け付けない、受けたとしても対応しない権利らしく、休日出勤手当がつかないのであれば、当たり前の事と思います。
管理職にはつながらない権利は通用しない?
私の会社では、昔はPHS、その後ガラケー、今はスマホを支給しています。ただ全員支給されるわけではなく、課長級以上のラインの管理職は基本的にスマホを渡されています。
昔現場の係長だった時、PHSを所持していたのですが、電波が弱くて現場からの連絡があってもつながらないことが多かったです。
電波がつながらない(ことが多い)PHSは使えないと現場は判断して、個人用の携帯に電話してくる事も…。まあ仕方がないですが。
今はスマホがあり、いつでもメールが来ますし、相当な山奥に行かない限り電波がつながらないことはありません。
また役職も上がったことで、現場から直接トラブル報告を受ける頻度は減り、メールでトラブル後の処理として事後報告を受けるようになりました。
一方で休日に部下からトラブル報告を受けた際、休日明けに会社上層部に報告する必要があり、結局休日でもメールの対応に追われることになります。
自分は頑張っているのだろうか?
以前、少し長めの連休があった際、いつもは数時間おきにチェックする会社のメールを1日放置していたことが有りました。偶然運が悪かったのか、会社の現場で大きなトラブルがあり、そのやり取りのメールが飛び交っていました。
スマホのメール受信ボックスを見ると、未読メールが数十件…。休日にこれだけでも気持ちが沈みます。一件ずつメールを処理して行きましたが、事態収拾には時間がかかりそうなので、出社することに。
結局、メールを確認した翌日に休日出勤(もちろんサービスですが)し、報告書の作成や部下への指示などに追われていました。
部下たちは、私が不在だった間も休日出勤して対応してくれていたので、感謝もあり、あと申し訳ない気持ちになりました。
部下の係長は現場から連絡を受けて、直ぐに対応しなければならなかったので、仕方がないことですが、「自分ももっと早く出勤して、対応すべきだった。仕事への責任感が
足りないかも…」と少し落ち込みました。
考え方が極端になりますが、自分より頑張っている人を見ると、「自分の頑張りは足りない、もっと努力が必要だ。」と思うようになります。
人間は相対評価で物事を考えるので、自分より努力している人を見ると、自分が無能な人間に感じる時があります。昔のブラックな働き方を引きずっているせいか、未だに少し連休が続くと、「自分は休みすぎではないか?」と思ってしまいます。
ただよく考えると会社でも(サービスで)休日出勤している社員は、ごくわずかですし、世間でも休日をしっかり休まれている人が殆どでしょう。
事実、私の会社ではラインの管理職ではない、その他大勢の部下無管理職は、休日出勤(しかもサービス)はしたことは無いでしょう。
会社から支給されたスマホで常に会社の事を気にしているのは、「常時つながっている状態」といえます。休日出勤が続くと、「早くつながらない状態になりたいな…」と思ってしまいます。