「お金持ちは時間を買う。」という言葉を聞いた事は有るでしょうか。日本人(私もそうですが)は、安いものが好きで、スーパーなど少しでも安く買える店がある事と知ると、少々遠くても足を延ばす人も多いと思います。
スーパーに食材を買いに行くのは、生活する為でもありますが、「単に買い物を楽しむ。」という目的もあると思います。私も安いものを求めて幾つかのスーパーを回る時が有りますが、他店と比較して安いものを買えた時はうれしい気持ちになります。
ただ車で複数の店を回るのはガソリン代が無駄になりますので、家族で買い物に行くときはある程度店を決めていきます。複数のお店を回るのは、運動も兼ねた徒歩限定と言えるかもしれません。
移動時間をお金で買う
私自身、今ではある程度余裕のある生活ができていますが、「時間を買う」というのを意識した事はありません。ただ無意識なのでしょうが、昔は利用しなかった高速道路や新幹線を使うようになった事は、ある意味時間を買う事なのかもしれません。
学生時代は移動時のお金をケチって実家に帰省する時などに青春18きっぷを使って何時間もかけてローカル電車に乗ったり、高速道路を使わず下道(したみち)で車を長時間運転したりしていました。
長時間下道を運転するのは体力が厳しいのでやりませんが、電車の移動であれば、実家への帰省の様な急がない時は、青春18きっぷを使うかもしれません。ただ今は家族が居ますし、妻や子供は何時間も電車に揺られているのは耐えられないので、利用した事は無いです。
帰省や旅行で新幹線を利用するのですが、「自分もお金持ちになったな…昔は新幹線なんか使わなかったのに。」と思う時があります。
新幹線の利用は、世間では普通の事なのでしょうが、”自分が裕福になった=昔が普通で今は普通ではない” と意識し、”今は贅沢をしている⇒気を引き締めないと何時か貧乏になるかもしれない”と思うようにしています。
人間、「今置かれている状況=当たり前」 となるので、幸福度のハードルが上がれば、それだけ贅沢に慣れてしまいます。「贅沢は敵だ!」とは言いませんが、昔の感覚を思い起こすのは必要と自分自身は考えています。
タクシーに乗るのはお金持ち?
一方で、移動手段で未だに使わない物があります。それは「タクシー」です。
私の会社でもコロナが収束して飲み会が復活しつつありますが、大体2次会、3次会が開かれます。私は元々飲み会が好きではないので1次会で帰宅するのですが、同僚の中には最後まで付き合う人もいます。
私が住んでいる街は地方ですので、主な移動手段は「車」になります。バスや電車もあるのですが、本数が少なく夜は最終便が早いので、飲み会後に利用できるのはせいぜい1次会までになります。
2次会、3次会後の帰宅ですが、当然タクシーを利用する事になります。通勤車については、タクシー代行を呼ぶか、会社の駐車場に置いて、翌日取りに来ることになります。
ちなみに飲み会を夜遅くまで付き合う人は、タクシー代行を利用するのは当たり前であり、お金のことは気にしていない様です。以前車通勤していた時、同僚に飲み会後に車をどうするか聞いた所、「代行使えばいいでしょ~。」と当然のように言われました。
私自身、貧乏性が抜けていないのか、未だに『タクシー=お金持ちが使うもの』という意識があります。公共交通機関があるのにタクシーを使うのは、選択肢として無いです。更に代行を使って自分の車を持ち帰ってもらう、というのは想像もできません。
以前お金持ちの方が 『タクシーはプライベートの空間を作る事が出来る。タクシーの中ならば、誰にも邪魔されず、仕事も出来るし、寝る事もできる。』と言われていたのを、なるほどと思いました。
ただ実際自分がタクシーを利用するとなると、「自分はそんな(お金持ちの)身分か?いざ乗ったとしても、タクシーの運転手とどんな会話をしたらよいのか…。」と考えてしまいます。
タクシーも利用すればその便利さと快適さが分かるのでしょうが、貧乏性という感覚は抜けない為、恐らく将来も利用する機会は殆ど無い様な…気がします。