先日米連邦準備理事会(FRB)が金利引き上げについて、「まもなく引き上げるのが適切」と発表しました。日経新聞の記事によると、3月利上げが予定されているようです。株式市場は一時的に下落した様ですが、その後少し戻したのをみると、市場は利上げを織り込んでいる様にも感じてしまいます。
金利を上げると、財務体質の悪い会社や多額の住宅ローンを抱えている家庭は、借入金の返済が苦しくなるでしょう。利上げは22年内に3回予定されているようで、利上げによる影響よりも、直近のインフレによる影響の方が重大と判断して、早めに利上げを行うと感じました。
今後考えられる影響とは
過去の歴史として、利上げ後数年間で株式市場は下落していくようです。金融緩和と金融引き締めを繰り返し行って、市場の浄化(収益性の悪い企業を追い出す)をしているのであれば、妥当な判断と思います。
アメリカの雇用は、日本と比較して流動的ですので、景気悪化で多くの失業者が出たとしても、再び景気回復すると再就職し易い状況になります。ただ、アメリカの貧困層は、失業により更に苦しい状況が続き、結果貧富の差は広がっていくように感じます。
もしこのままFRBが財政支出縮小と金利引上げを計画通り進めるのであれば、株式市場は数年間低迷するのではないでしょうか。ただどの位株価が下落するのかは分からず、シロウトは暫く様子見で良いと思います。
投資家にとって、保有している株式価格が下落し、資産が減っていくのを見るのは余り気持ちの良いものではありません。ただ今回の景気後退が大きな景気の循環の一環で、将来景気回復と株式市場の上昇があるならば、これから先投資する良い機会が得られるかもしれません。
金利引上げ直後の対応
話は変わりますが、先日NISA枠で購入していたVT(バンガードトータルストックマーケット)を全て売却しました。元々増配株を集めたETFのVIG、不動産ETFであるIYRと合わせて定期購入をしていたのですが、VTのみ売却し、定期購入も止めています。
NISAは売却益及び配当にかかる税金が控除される制度です。持ち続けても良かったのですが、含み損を抱えてしまったら、NISAとしてのメリットが無くなります。
NISAは、売却益や配当金収益に対して税金がかからないメリットがありますが、損益通算や繰越控除が出来ないデメリットがあります。今後株式市場は下がる可能性がある為、売却益が得られるうちに全て売価する事にしました。
VIGやIYRの売却も考えたのですが、こちらは暫く様子を見る事にし、定期購入も続けていくつもりです。恐らく不動産市場は冬の時代が来ると思いますので、IYRについては含み損を抱える可能性は出てくると思います。
ただ、コロナで一時的な停滞はあるものの、アメリカの人口は増えていくと考えられ、ポートフォリオの一部に不動産は入れておきたいので、このままIYRの投資は続ける予定です。
本来ならば全て現金化して、不動産の暴落時にマンションやアパートなどの不動産投資をした方が良いのでしょうが、今から不動産投資の勉強をするには少しハードルが高いので、代替えとしてETFの購入を続けて行こうかと考えています。