アーリーリタイアを目指す理由は、個人によって異なると思いますが、『経済的自由を得る』という事を想定している人が多いのではないでしょうか。働く事が好きな人でも、病気などで働けなくなった場合の事を考えると、ある一定の資産があると安心感が増すと思います。
『経済的自由』と聞くと、アーリーリタイアを考えたことがない人にとっては、今一ピンとこないと思います。今回は、本当の意味での『経済的自由』について、考えて見ました。
お金が目的で働くのは辛いもの
一般的なサラリーマンであれば、働く理由に『お金』を上げる人が多いのではないでしょうか。条件の良い仕事(転勤が無く、もっと楽で給料が上がる)があれば、そちらへ変わりたいと思うでしょう。
家族や住宅ローンを抱えていると、簡単に仕事を辞める事はできませんし、上司から言われた嫌な仕事もこなさなければなりません。会社では、自分が好きな仕事や得意な事ばかりではありませんので、お金の為とは言え、ストレスを抱えながら日々仕事をする事になります。
苦手(嫌い)な仕事も突き詰めれば、得意(好き)になるかもしれませんが、全員それだけ頑張れるわけでもありません。私自身、今でも『嫌だな…』と思う仕事は有りますが、給料をもらっている以上、「我慢代」と考えてこなしています。
「我慢代」という給料をもらいながら40年間も働くサラリーマンは、正直凄いのではないでしょうか。中には仕事が嫌で、退職を繰り返す人もいると思いますが、1つの会社に数十年も勤めているというのは、1つの事を突き詰めるという点で、ある意味悟りを開く位の境地なのかもしれません。
本当の経済的自由とは
『経済的自由を得る』には、2つの考え方があると思います。
①働かなくても暮らせるだけの資産がある。
②生活できるだけの不労所得がある。
アーリーリタイアをどのように考えているか人によって違うのでしょうが、①を想定している人が多いのかもしれません。例えば50才で金融資産1億円あれば、生活費で年間4百万円かかっても、25年間は働かずに生活する事が出来ます。
わずかながらも年金(無年金者の方はスイマセンが)は出ると思いますので、資産からの取り崩しを年間3百万円としても、33年持ちますので、恐らく死ぬまで無事に暮らす事が出来ると思います。
一方でハードルが高いのは、②の方と思います。資産1億円あったとしても、生活費が年間4百万円かかるのであれば、税引き後で4%の資産運用が必要になります(税引き前にすると、5%は必要ではないでしょうか)。5%の利回りで資産運用するというのは、現状かなりハードルが高く、リスクを取った資産運用が必要になります。
私の場合、①はほぼ達成していると言って良いと思いますが、②はまだ未達成です。1億円以上の資産を持つと、心に余裕を持つことが出来ますが、今アーリーリタイアをした場合、資産を取り崩す生活になる為、恐らく不安に感じると思います。
不労所得だけで生活できるようになれば、本当の意味での『経済的自由を得る』と言えると思います。ただこの考え方は欧米の人にとっては理解できないかもしれません。お金持ちを除いて、ヨーロッパなどは死ぬ時に資産を全て使い切る様に、人生を楽しむようです。
日本の高齢者が資産を多く所持している事から分かるように、死亡した時に資産が最も多く、相続税の支払いも多い為、国が喜ぶ構図になっているのかもしれません。