日本人の平均年収は、400万円と言われていますので、年収500万円あれば、それなりの収入を得ているといえます。ただ年収500万円でも妻が専業主婦で子供が2人もいると、日々の生活費は賄えても将来の為の資産形成までお金が回らないかもしれません。
家計を切り詰めて支出を抑えるか、配偶者も働くなどして収入を増やす事が必要になります。私の会社でも40才以下の社員は、共働きしている家庭が多いです。正直子供が居て、住宅ローンを抱えていると、共働きでないと厳しいようです。
年収800万円で幸福は頭打ち
一方で、頑張って働き、出世をして収入を上げる手段もあります。私の会社でも、係長⇒課長⇒部長と上がるに従って、年収が100万円ずつ上がっていきます。ただ役職が上がるとストレスも多くなり、部署によっては土日も休みなしで働いています。
仕事が好きな人にとっては、土日も働くのは幸せなのでしょうが、そうでない一般的な人にとっては、「収入はそれなりに欲しいけど、休みも欲しい。」という考えを持っているのが普通と思います。
私自身、10年前部署長になった時は、年収が一気に100万円も上がりました。しかし仕事が急に忙しくなり、残業時間は月に150時間を超えていました。流石にこの時は、「年収が半分になっても良いから、8時~17時勤務になりたい。」と思っていました。
人間は、忙しすぎると精神的に余裕が無くなり、自分の人生をゆっくり考える事が出来なくなります。過去に調査した結果では、人間の幸福度は年収800万円で頭打ちし、それ以上年収が上がっても幸福度は変わらないそうです。
ちなみに年収800万円での幸福度上限説は、アメリカと日本も同じような結果だったようです。ただ年収800万円というと、日本人の平均年収の倍になりますので、それなりに高給といえます。また年収800万円とは言っても税金などで引かれる金額が多い為、夫婦共働きで800万円を目指した方が賢い働き方といえると思います。
金融資産の大きさと幸福度
現在の私の金融資産残高は、1億2,000万円を超えています。この状況が幸福か、幸福でないかというと、余り自覚は無いのですが、一般的な評価からすると幸福と思います。ただ金融資産については、金額の大きさに応じたターニングポイントがあると思います。
「金額の大きさ」とありますが、資産形成時の中間地点みたいなものがあり、1つの目標として、その目標に到達した時に達成感(幸福度)を得る事が出来ます。私の経験上、区切りとなる資産額は、以下の3つと考えています。
① 100万円
② 1,000万円
③ 1億円
この中で最も幸福度(達成感)が高かったのは、②の「1,000万円」だったと思います。100万円というのは、過去に学生時代にアルバイトして貯めて達成した事があり、自分の中では「通過点」にしかならなかったと思います。
一方で1,000万円というのは普通に働いていても、中々貯まらず、達成不可能な数字に感じます。20才台、30才台のサラリーマンが住宅を購入する際、頭金を1,000万円準備していれば、相当優秀な家計と思います。
私の場合、金融資産1,000万円を達成したのは、入社4~5年後だったと記憶しています。この時は、仕事で辛い時が有っても、「金融資産1,000万円」という事実が心の支えになっていたと思います。
その当時、仕事で失敗して、上司から厳しく怒られたときも、「上司は偉いかもしれないけど、資産1,000万円なんて持っていないだろう…。」と変な優越感を持っていました。今考えると、変な思考と思いますが、失敗して会社を辞める事になっても、暫く生きていけるだけのお金があるのは、心の安定につながると思います。