先日、ある大企業の社長が「45歳定年制」について言及した所、ネットで紛糾する事態になりました。多くの会社と同様に、私の会社でも早期退職制度があります。私の会社で早期退職制度が適用されるのは、満50歳以上の社員であり、一般的な45歳以上の適用から考えると、対象年齢が高いように感じます。
ちなみに早期退職制度を利用すると会社都合の退職と同じ適用になりますので、自己都合の退職とは異なり、退職金を満額受ける事が出来ます。退職金については、毎月の積立金額に応じた分がもらえる事になっており、更に60歳までの残存年数に応じた手当がプラスしてもらえる事になっています。
手当については、残存年数×100万円であり、50歳であれば手当が1,000万円(10年×100万円)もらえることになります。以前パナソニックが早期退職に対して数千万円の割増金を支払うニュースが有りました。パナソニックの様な超大手の企業ほどはありませんが、それなりの手当てがもらえるのは有難いと思います。
なぜ45歳なのか
世間の一般的な感じからすると、早期退職制度を推奨している企業は、リストラを進めている会社という印象を持たれるかもしれません。どうしても「リストラ=社員を大切にしない。」というマイナスイメージを持たれるようであり、企業にとっては余り好ましいとは思えません。
リストラを進めると、会社の財務体質は改善するかもしれませんが、企業がマイナスイメージを持たれることで、優秀な人材の確保が困難になる場合があります。就職活動をする学生にとって、社員を大事にしない会社は敬遠するでしょうし、今いる社員の中には将来に不安を感じて転職してしまう人も出てくるでしょう。
私の会社では早期退職制度の適用は50歳からですが、世間では45歳が一般的なようです。またある国では、45歳定年説がある様で、45歳である程度のポストに居ないと会社からリストラされる話も聞いたことがあります。
私自身、45歳を過ぎていますが、「なぜ45歳なのか。」という点について考えて見ました。今まで働いてきた感触からすると、知力及び体力が最大限に生かせるのは30~35歳だった様な気がします。
会社に入って10年も過ぎると、会社の仕組みが分かり、仕事も自分で回せるようになります。また30歳過ぎならば、体力の衰えも感じないので、幾ら働いても余り疲れる事が無かったと思います。スポーツ選手でも30歳を過ぎて活躍している人が多いので、30~35歳は最も脂がのっている時期と思います。
「まだまだ頑張れる」と考えていましたが、40歳の時に急激に体力の衰えを感じるようになりました。正直、これだけ違うのか…とも思いましたが、明らかに30歳台の頃とは異なります。更に45歳に近づくにつれて、知力(物覚え)の低下も感じるようになりました。
会社の思惑は分かりませんが、経験/知識が無く、ある一定のポストに居ない社員は、45歳を過ぎると利益を生み出す可能性が低いと感じているのかもしれません。
45歳でもアーリーリタイア可能なのか
アーリーリタイアを目指す人にとって、計画通り資産形成が出来ればよいのですが、会社の業績悪化で倒産やリストラされた場合、リタイア計画が崩れてしまいます。
自分がアーリーリタイアをする(したい)年齢は、人によって異なるのかもしれませんが、会社の早期退職制度が適用される時期を目安にしている人が多いのではないでしょうか。
45歳でリストラされるかもしれない、と考えてアーリーリタイアを目指す生活をするには…
①(可能な限り)収入を増やす
②固定費を抑える
③貯蓄し、ある程度溜まったら投資をする
④(家など)大きな買い物はしない
の様な対応が必要と思います。45歳というと、勤続20年は経ちますので、散財しなければそれなりの貯蓄はできていると思います。
我家は妻が専業主婦なので1馬力ですが、配偶者とアーリーリタイアする事を合意されているのであれば、配偶者の方にも働いてもらって出来る限り収入を増やした方が良いと思います。
収入の増やし方や資産形成については、各家庭の事情や考え方によって異なりますので、正解はありませんが、上記①~③を繰り返し行う事で、45歳でのアーリーリタイアは夢ではないと思います。