コロナウィルスの影響を受けて、経済状態が一気に悪化しています。少し前のニュースですが、2020年卒の大卒内定率が98%に対して、2021年度卒業生はかなり厳しい見通しである事が書かれていました。
経済状況で学生の内定率が変わるので、運が悪い年度に卒業する学生は大変と思います。私の会社でも毎年ある一定の人数の新入社員を採用していますが、この数年は景気回復で人材確保が難しい為、中途採用者が増えています。
氷河期の就職活動
以前の記事で触れた事がありましたが、私が就職活動した時は、2001年の氷河期の真っ只中でした。今でもネットやテレビで就職氷河期世代の事がニュースになりますが、結構大変な時代だったのかもしれません。
当時当たり前と思っていたのですが、エントリーシートを数百社も出したり、何十社も試験を受けて不合格通知をもらったりして、先が見えない就職活動に対して、焦りは感じていたと思います。
今でも覚えているのですが、第1志望の会社の最初の筆記試験を受けた後、会社の方から第5次試験まである事を知らされて、かなり驚きました。
その会社には、第3次試験まで行ったのですが、本社がある東京まで行った交通費の支給が無く、自己負担で新幹線を使って試験を受けたのにも関わらず、不採用通知をもらった時は、かなり凹みました…。
そのような中で地方とは言え第2、3次試験から交通費を全額支給してくれた今の会社に対して、その当時は「おおっ、優しい会社だな。」と少し感激したと記憶しています。
運良く今の会社から5月頃に内定をもらい、就職活動を終了させる事ができました。就職活動は、前年の11月頃から半年以上続けて、何十社も受けており、大学の研究も忙しかったので、更に活動を継続する気力は無かったです。
先輩(バブル入社)社員の就職活動
会社に入社してから、先輩(バブル入社)社員の就職活動について話しを聞く機会がありました。「我々の時は、凄かったよ〜」という、就職活動について。
「〇〇さんの時の就職活動って、どんな感じでしたか?」と聞くと、「んーー。就職活動…したのかなぁ。」という回答。
詳しく話を伺ってみると、会社のPR活動の一環で、大学OBの方と一緒に会社見学に行き、その帰りに料亭で食事をご馳走になった時、就職が決まったようです。
その時の会食で、
大学OB : 「〇〇君は、就職決まったの?」
先輩 : 「いや、まだこれからです。」
大学OB : 「じゃあ、うちの会社どう?」
先輩 : 「そうですねぇ。」
大学OB : 「じゃあ、決まりだね。宜しく。」
という感じで内定が決まったとの事。確かに就職活動にはなっていない…ですね。入社後の社内研修も半年位あったそうで、会社内の事業所を色々回って見学する教育(?)があったようです。「何であんな事をしたのだろう…。」と先輩談。
コロナウィルス期の新入社員
最近の社内研修は2週間位で終わります。新入社員全員が対象で、会社の就業規則や各事業所の紹介を1週間ほど受け、残り1週間は各事業所でもう少し詳しい研修を受けた後に、配属になります。
今年の新入社員は、コロナウィルスの影響でオンライン研修になってしまい、さらに2週間の研修期間が1週間になったので、通常とはかなり異なる状況です。
配属されてからも突然部署でテレワークが実施されています。テレワークが理由で、新入社員に教育が行き届かないのはマズイので、通常1人の新人に対して1人の先輩社員が指導する所、指導者を増やしてフォローしているようです。
また社内では接待や歓送迎会で集まって飲み会をすることが禁止さており、新入社員の歓迎会や4月以降の人事異動の歓送迎会も全くない状態が続いています。
バブル時期が楽、氷河期や今が大変という感じがしますが、入社後の成長は個々人の努力や働き方によって決まります。事実バブル期に入社された中には、社内で活躍されている人が多くいらっしゃいます。
ただ "普通" の会社に入社する機会(チャンス)を得るには、その時の経済状況が大きく影響を受けます。これから就職する活動をされる2021年卒や2022年卒の方々は、氷河期の時のように、大変な状況が待っているかもしれません。