働かずに生活する「リタイア」は多くの人が夢見るものと思います。ただ現実的に厳しく、会社の昇給は限られていますし、教育費や住宅ローンで余裕が無い生活を送っている方が大半と思います。
一方でアーリーリタイアを目指す場合、資産形成の方法など手段について書かれた本は世の中に沢山ありますが、「なぜ」リタイアしたいのか、について書かれた本は余り見たことがありません。
あったとしても、哲学的な本であったり、自分の置かれている状況からかけ離れていたりして、読んでも完全に納得できる本は少ないように感じます。
退職して何をするのか
以前の記事にも書きましたが、リタイアしたい明確な理由が無ければ、リタイア後は何もすることが無く、暇を持て余すでしょう。
会社でも60歳定年を機に、シニア社員として残らず退職される方が少なからずいらっしゃいます。その中には久しぶりに会うと、「毎日が暇でもう少し会社に残って仕事をしておけば良かった。」という言葉が聞かれます。
もちろん60歳定年というのは決して早期(アーリー)退職ではなく、また退職後に趣味などで忙しく、現役時代より充実した生活を送る方も沢山いらっしゃいます。
ただ結局退職しても、多くの時間を何に使うのか、何に使いたかったのか、が明確になっていないと、リタイア後の生活が失敗する可能性があります。
したくない事、したい事とその理由を書いてみる
リタイア後にしたい事をいきなり聞かれても、今まで仕事中心だったサラリーマンの方には、直ぐには思いつかないかもしれません。
いきなり「行動」を示すのは難しいので、まずは今やっている事の中で「したくない事」と「したい事」を書き下してみる事をお勧めします。
例えば「毎日会社に行くのが辛い」とか、「お金がない状態が嫌」とか何でもよいです。次に書き下した事に対して、何故その様に思うのか、理由まで書けると良いです。
この時に「したい事」について沢山書くことをお勧めします。毎日仕事や家事に追われている人ならば、意外に「したい事」が直ぐに思いつかない場合があります。
少しずつゆっくり考えると、実はこんなことがしたかった、昔はこの様な夢があったなど思い出すでしょう。
これらの内容をノートにまとめて、偶に眺めたり追記や修正をしたりすると、将来への目標が徐々に明確になって、更に気分も楽しくなってきます。
忙しいと、「ゆっくりしたい」、「仕事を辞めたい」など単発的な考えしか浮かびませんが、具体的に自分が何をしたいのかが明確になれば、少し気持ちに余裕が出てくると思います。
私が "なぜ" アーリーリタイアしたいか
ちなみに私が書き下した「したくない事」の一部は以下のような感じです。ざっと眺めると、一般的に皆さんが考えている事と似たような感じと思います。
・仕事が忙しくて、自分の人生について考える時間と余裕が無い。
・趣味に使える時間が無い。
・仕事のプレッシャーが辛い。
・お金を気にして買い物や食事をしなければならない。
・子供にお金の教育をする時間、気持ちの余裕が無い。
これに対する「したい事」は以下のような感じです。
・1年間何もせず、自分の人生をゆっくり振り返ってみる。
・好きなだけ趣味の釣りに行く。
・青春18きっぷや徒歩で全国を回ってみる。
・お金を気にせず、買い物や食事をする。
・自分ももっと勉強して、子供にお金の教育をする。
・不動産投資やビジネスなど、新しい事に挑戦する。
「したい事」の項目は、思いついたらこれからまだまだ増やしていく予定です。更にできれば幾つかの行動についてリタイア前に実行し、自分か考えた「なぜ」が合っているか、確かめたいと考えています。